嫁入り道具の一つともされた幸せの米菓

おいり
山下おいり本舗/山下おいり本舗
2022年4月号掲載
香川県西部の西讃(せいさん)地方だけに伝わる「おいり」。
白・青・黄・緑・橙・紫・ピンクと彩り豊か、見た目もまあるくかわいらしい。口の中に入れると、ふわっと溶けてなくなってしまう。おいり、香川県西部の西讃(せいさん)地方だけに伝わる米菓だ。この地域では、婚礼の際に集まってくれた近所の人たちや、披露宴の引き出物として今も用いられている。
その由来は戦国時代、「高松藩の姫君のお輿入れに際して、領内の農家がお祝いに5色の煎りものあられを献上したところ喜ばれ、以来、「お煎りもの」を略して「おいり」と呼ぶようにななったす」というのは、おいりを明治時代から製造している山下おいり本舗の3代目、山下光信さん。
餅米を一晩水に浸し、蒸しあがったら砂糖を混ぜて石臼に入れ、杵でつく。餅に米糠(こめぬか)をふり、熱いうちに麺棒で伸ばして乾燥。乾いたらさいの目に切り、再び乾燥させて釜で煎る。完成までに要する期間はおよそ一週間。
​おいりがメディアによって広く全国に知られるようになった現在では、結婚をはじめ出産や命名披露、誕生日、七五三、家の新築、長寿などのお祝いの品として全国から引き合いがあるという。まさに、幸せのお裾分けしてくれる菓子としてますます注目されそうだ。

●さぬきのおいり 幸せのお菓子[内容量45g・箱入り]
​ 500円(消費税別・送料別)  ほか
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