毎日の料理の味と香りが生まれ変わる

石臼挽きすりごま
山田製油/京都府南丹市日吉町胡麻
2022年11月号掲載
ごまかしなしの本物の味
1934年の創業以来、本物のごま油を作り続けるごま油メーカーが作る石臼挽きすりごま。「直火焙煎」の炒りごまは、香りが一番よくなる瞬間を逃がさないよう、職人が嗅覚、味覚を生かし、胡麻の状態と天候や湿度に応じて調節する。その「焙煎具合」にはマニュアルはない。ちなみに焙煎職人は、味を確かめるために、1日にどんぶり鉢1杯程度のごまを食するという。
こうして一釜一釜丁寧に焙煎された香り豊かな炒りごまは、御影石の石臼でゆっくり挽かれることで、甘味と香りを引き出している。また、あえて完全には挽かないことで、噛んだ時のプチプチ感と香りが楽しめるという。和え物や麺類の薬味、フライの衣に使えば毎日の料理がワンラックアップすること間違いなし。
もちろん、原料に対するこだわりも強い。使用する原材料は、国産、外国産を問わず、まず現地を訪れて栽培者や製造者を訪ねる。栽培や製造方法を自分たちで確認し、信頼関係を構築することが安心・安全につながる最も大切なことだと考えているからだ。
創業者の「へんこ」(頑固)精神を受け継ぎ、受け継いだ思いと本来の製法で、ごまかしなしの本物の味をこれからも追求し続ける。
Profile:山田製油
山田製油京都市に本社、南丹市に工場を置くごま油メーカー。1934年創業、ごま油や練りごま、炒り胡麻他各種胡麻製品の製造販売を行う。イタリアンテイストのごま料理が楽しめるレストラン「ピッコロモンド・ヤマダ」や、食の安全や環境に関心を高めるため、料理教室やワークショップ、カフェ、セレクトショップを行うgomacro Salon(ゴマクロサロン)なども運営している。